茨城のイカ最高峰=ヤリイカ
世界の158の国と地域のなかで、日本は7番目に魚介類を多く消費している(FAO=国連食糧農業機関、2016年報)。そんな魚食の国でよく食べられているのが『イカ』である。
茨城県では、『スルメイカ』や『ヤリイカ』、『ジンドウイカ(ヒイカ)』、『コウイカ』などが漁獲されている。ただ、異口同音に薦められるのは高級イカとされる『ヤリイカ』である。理由は、簡単に皮がむけて、刺身にすれば程よい食感のなかに甘みと旨味が楽しめ、火を通しても身が柔らかく、煮ても焼いても食べやすくて美味しいからだという。
茨城県でのヤリイカ漁は主に底びき網によって1~5月に行われ、2~4月に旬を迎える。主な水揚港は那珂湊以北だ。そして旬の後半に向かうにつれて身が厚く、雌は卵を持つようになって食べごたえが増していく。詳しい食べ方や調理法は今やレシピサイトで容易に調べることができるが、漁師お勧めの食べ方はそうはいかないだろう。記事最後でそれを紹介するとして、先に漁の様子をみることにしたい。
左から順にヤリイカ、スルメイカ、ジンドウイカ。鰭の付き方や形、触った感触などで見分けられる。